いばらき診療所こづる 定例会 講演資料
ー 生と死へのまなざし ー

いばらき診療所こづるでは、在宅医療の活動を通して多くの方と出会い、また、多くの方との別れを経験して参りました。人が生まれ、生き、死ぬという否定しがたい事実の中で、医療がどのように関わることができるか、自問自答の毎日を送っております。生物学的な死は、機械でも判定することができます。しかし、多くの看取りを経験する中で、人の死を看取ると言うことは、もしかしたら、人が生きることを見届けるということではないかと感じるようになりました。病の中にあっても、日々、この瞬間、少しでも豊かな時間をお持ち頂けるようご支援申し上げることが、私達医療者の役割ではないかと思います。真に,そのことが、人を看取るということだったのではないでしょうか。近年、在宅医療もすこしづつ認識され、闘病の最後の時期をご自宅でお過ごしになる方が増えて参りました。医療技術も進歩し、ご自宅で治療をお受け頂くことのできる内容も多岐にわたります。また、情報も多く得ることができるようになりました。しかし、その多くは、薬の使い方や器具の使い方などが多く、本来の始めである、人が生きると言うこと、死ぬと言うこと、また、人を看取ると言うこと、残されると言うことについて考える場が少ないと感じています。そこで、私達は皆様と共に、日常では意識しないけれど、より原初的なこのような問題について考える場を持ちたいと常々考えておりました。講師として、大須賀発蔵先生をお招きし、ご自身の経験、東洋的な生命観、生死観などを交え、人が生きること、死ぬこと、看取るということ、残された人たちのことなど多面的に考えてみる機会を作ることができました。できれば、ご参加の皆様のご経験などもお聞かせ頂ければと思います。いばらき診療所こづるの医師・看護師など医療スタッフも参加しておりますので、具体的な場面での問題などについても共に考えていければと存じます。

 答えや結論があろうはずのないテーマではありますが、継続して定期的にこのような会を開催させて頂き、医療・介護の本幹に関わる問題として深めていきたいと願っております。

2007年6月7日
人の生死を考える 第1回
ご案内 不思議の国の人間学1 不思議の国の人間学2
2007年9月14日
人の心を理解する 第1回
ご案内 不思議の国の人間学3
2007年11月9日
死の受容と告知 第1回
ご案内 カウンセリングと華厳経 入法界品 善智識53 
    不思議の国の人間学4
2008年1月18日
人を思いやる 第1回
ご案内  不思議の国の人間学 5
2008年3月14日
人が転機を迎える時 第1回
ご案内
2008年5月9日
家で看取られると言うこと 第1回
ご案内
2008年7月18日
病気の不安と癒される出会い 第1回
ご案内
2008年9月26日
思いが届く時 第1回
ご案内
2008年11月21日
静かな別れ 第1回
ご案内
2009年1月16日
人のこころを味わう 第1回
ご案内
2009年3月13日
在宅医療を選ぶということ
ご案内
2009年5月22日
認知症を生きる
ご案内
2009年7月17日
認知症を生きるー第2回ー
ご案内
2009年11月20日
難病とともに
ご案内
2010年3月26日
大腸癌と言われたとき
ご案内
2010年5月21日
脳梗塞
ご案内
2010年7月30日
事実を伝える
ご案内
2010年9月24日
栄養学の基礎
ご案内
2013年3月16日
退院された方のその後